鍼治療を受けると、ほとんど無痛で刺入される時もあれば、希に最初に「チクッ」と軽い痛みを感じ、
その後「ズーン」と強く響く感覚が生じる事があります。少し「チクッ」とする最初の感覚は、
鍼が皮膚を貫通する際の痛みで「切皮痛」と言います。
これは実際には皮膚上の特に痛みに敏感な点(痛点)・細い静脈などに当たってしまう場合に生じるもので、
常に無痛というわけにはいきませんが、「切皮痛」は一瞬で軽微です。
次に「切皮痛」とは別に、鍼には、いわゆる「ひびき」と言われる「痛み」と異なる、「痛み」とは微妙に違う鍼特有の感覚が生じます。
「ツンツン」とか「ツーン」、時には「ズシン」と言った感覚です。ただし、この「ひびき」の感覚は、
置鍼後少し時間がたつと除々に身体が慣れやがて違和感として感じなくなっていく特徴があります。
また「ひびき」は、手先や足先などの身体の過敏な箇所に現れやすい傾向があり、
「ひびき」を訴える人の多くは、症状が重い人に多く、健康で症状がない人は「ひびき」をあまり感じません。
最後に「ひびき」と治療効果との関連性について述べますと、あまり分かっていないのが現況です。
「ひびき」は、通常それを感じないと効果が出ないというものではありませんので、安心して鍼灸治療を受けましょう。
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