<治療方針>
五十肩には、2っの時期があります。
1)発症初期には、腕を動かすと肩腕の痛みがあり、我慢して無理に動かしていると
、髪の毛をといたり、身体のうしろでエプロンの紐や帯を結んだりできるようになります。これを「疼痛期」といいます。この発症初期は、肩関節を動かした時にその周囲の筋肉、靱帯、腱、関節包が伸展されて生じる痛み、いわゆる肩関節の運動時の痛みなので、これらの筋肉、靱帯、腱、関節包の伸展性を回復して痛みを除去する目的の鍼治療を行います。
2)しかし、治療をせずにそのまま3〜6ヶ月程放置すると、さほど肩腕の痛みは感じませんが、一定以上のところから腕が動かなくなります。これを「拘縮期(こうしゅくき:炎症が持続することによって筋肉の萎縮・靱帯の短縮・関節包の癒着が起こり関節の動きが制限される状態になる時期)」といいます。この拘縮期には、肩関節周囲の筋肉、靱帯、腱、関節包の伸展性をできるだけ回復して痛みを除去することと、拘縮が増悪しないよう予防をはかることを目的に鍼治療を行います。
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