「首や肩のこり・痛み」が現れる病気として、胸郭出口症候群(きょうかくでぐちしょうこうぐん)という病気があります。
今回は、胸郭出口症候群の一般的な原因・症状・鍼灸治療の方法について紹介したいと思います。
人の胸部の骨は、肋骨・鎖骨・肩甲骨で構成されるカゴ状の形(胸郭)になっています。このカゴ状の胸郭の上部の口、
つまり「鎖骨と一番上の肋骨の間にある隙間」のことを「胸郭出口」といいます。胸郭出口症候群とは、この隙間が狭くなることにより、
そこを通っている神経や血管が圧迫されるために、首・肩・腕に様々な症状が出る病気をいいます。
胸郭出口症候群は、@頚肋症候群(けいろくしょうこうぐん)、A肋鎖症候群(ろくさしょうこうぐん)、
B斜角筋症候群(しゃかくきんしょうこうぐん)、C過外転症候群(かがいてんしょうこうぐん)、
D第一肋骨症候群(だいいちろっこつしょうこうぐん)に分類され、特徴として、「手を上にあげると痛みが起こる」があげられ、
症状として多いのは、「首や肩のこり・痛み」「腕から手にかけての痺れ」「腕のだるさ」等があります。
また、血管が圧迫されている場合は、血管が圧迫されることにより、「手指の冷感」「指先が蒼白・
紫色」になることもあります。なで肩の女性に多くみられる傾向があるともいわれ、
姿勢の悪さや精神的なストレスが加わると起こりやすいとも考えられています。
胸郭出口症候群の一般的な鍼灸治療の方法は、普通鍼・電気鍼・温灸により首・肩・腕の筋緊張の緩和・
循環改善・鎮痛をねらって行います。
その他、重いものを手にぶら下げたりなど、腕を酷使することをさけ、また首・肩の筋肉の強化、
姿勢の矯正等も大切です。「首や肩のこり・痛み」に鍼灸治療は大変効果がありますので是非お勧めいたします。
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