前回、人の骨格は「肩こり」をおこしやすい仕組みになっていることを述べました。今回は、
「筋肉の疲労」が「肩こり」を引き起こす一番の原因となるので、特に肩こりと深い関係にある筋肉
「僧帽筋(そうぼうきん)」、その周辺の筋肉についてお話したいと思います。
人は骨格により姿勢を形作っていますが、姿勢を保ちながら各部の動きをコントロールしているのが筋肉です。
肩や首周辺には、「僧帽筋」「三角筋」「肩甲拳筋(けんこうきょきん)」「棘上筋(きょくじょうきん)」「棘下筋(きょくかきん)」など、
大小さまざまな筋肉があり、これらの筋肉には大きな負担がかかり易い仕組みになっています。
その結果、筋肉に疲労がたまって肩こりが起こりやすくなります。
例えば、僧帽筋は、首から背中にかけておおっている大きな筋肉で、僧帽筋が担う役割は、重い頭の角度を保つと共に、
上体を起こしている間、左右合わせて10Kgにもなる「腕」を支える役目を果たしています、
特に「腕と肩甲骨を首から吊り下げる」ような構造、つまり「常に腕と首を持ち上げて支える状態」になっており、
日常生活でも酷使される為、僧帽筋には疲労が蓄積しやすい訳です。特に、なで肩で筋力の弱い女性にとっては、
とても疲労がたまりやすい筋肉といえます。
また、猫背のように、頭の位置が前に出ると、当然、頭の重心が前に移ります。このとき、肩や首の筋肉は、
正常な姿勢に比べ、その位置を支えようとして余計に疲労してしまい、肩こりを引き起こしてしまいます。
猫背ぎみの人に肩こりが多いといわれる所以(ゆえん)でもあるわけです。
|