最新の研究では、耳の奥にある「内耳」という器官が「気圧の小さな変化をキャッチしている」ことがわかっています。そこで、内耳をセルフケアするひとつの方法として『くるくる耳マッサージ』『耳まわし体操』が考案されています。この体操は、耳周りの血行を促進し、自律神経を整えることで、片頭痛の予防や改善につながることを目的としています。とても簡単な●【1分でできる! くるくる耳マッサージ】を紹介いたします。
●【耳まわし体操の方法】●
@.親指と人差し指で両耳を軽くつまみ、上・下・横にそれぞれ5秒ずつ引っぱります。A.耳を軽く横に引っぱりながら、後ろ方向に5回、ゆっくりと回します。B.耳を包むように頭を横から見て『耳を「く」の字』に折り曲げて、5秒間キープします。C.手のひらで耳全体を覆い、後ろ方向に円を描くようにゆっくりと回します。これを5回行います。
『耳まわし体操』を行ううちに、頭や顔まわりが軽く感じるようになるはずです。この体操は、内耳を刺激し、自律神経を整えてくれるとともに特に硬く張りがちな、首や肩の筋肉をゆるめてくれます。
また「普段から適度な運動をし、十分な睡眠を取り、自律神経を整えておくことが大切です。頭や腰、背中など体に負担がかからないよう姿勢を正し、首や耳のストレッチをして常に血流を良くしておくと、「気象病の予防や改善」につながります。
その他、内耳の血流を改善して予防する方法として、気象病の鍼灸治療について紹介しておきます。
それは、以下のツボに「指圧」や「鍼治療」を行う「ツボ療法」です。@.両耳周りのツボ、例えば[聴宮(ちょうきゅう:耳たぶ中央前縁と顎関節突起の間の陥凹部)・和りょう(わりょう:頬ぼねの後端の直上)]。A.後頭部の後髪際のツボ、例えば[完骨(かんこつ:耳たぶの後の骨の出っ張りになる乳様突起の後下方陥凹部)]、B.側頭部のツボ、例えば[翳風(えいふう:耳たぶの後の骨の出っ張りになる乳様突起の下端前方陥凹部)]、そしてC.顔面正面のツボ[太陽(たいよう:眉毛外端と目尻を結ぶ線の中央から1横指外方の陥凹部)・下関(げかん:頬ぼね下縁中央)〕の指圧が好いでしょう。更に、D.これらのツボに加えて、頚肩背腰部や上下肢の「基本穴」をねらった全身調整を目的とした鍼治療も効果的です。
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